いよいよISO14001の審査です。

10月28日にISO14001の一次審査を受けます。

思い返してみますと2年以上前になりますが、私の会社のお客様の某大手自動車メーカー様より、「環境に関する規格を取得して欲しい」という要望がありました。

そして、ありがたい事に環境の規格である「エコアクション21」の認証取得までのアドバイザーの費用や取得費用などを全額出していただきました。

そのおかげもあって、無事に認証を取得することが出来ました。本当に感謝、感謝です。

そんな頃、地元の商工会議所の方から「ISO14001もいいですよ。なんと言っても国際的な規格なので、輸出の多いメーカー様も安心します。」と言われ、「なるほど」という事で次はISOにチャレンジすることにしました。

ISO14001は国際的な環境マネジメントシステムで、イメージ的にはけっこう厳しそうです。例えば、「工場内の騒音はダメ」「お客様から預かった品物に関しても、すべて化学物質は成分も把握しておく」「普通に買ってきた塗料なども、細かく成分を製造元に問い合わせて文書化する」という感じを持っていました。

そんなわけで、「化学物質は苦手だし、やりたくないなあ」と思っていたところ、よく聞いてみるとそうでも無いようなので、ISO14001の認証のアドバイザーの方と面接をして、2年間をかけてじっくりと取得に向けて活動をしていくことに決めました。

最初の半年は、まずは断捨離です。事務所や工場で要らないものを徹底的に捨てました。ものすごい量のゴミが出ました。事務所の中はスッキリしすぎて新しくビジネスを始めたばかりの会社のように空間がガラガラで殺風景な感じです。

そこで観葉植物を大量に買って置いてみたところ、かなり良い雰囲気になりました。ほんとに見違えるようになりました。

そしてスッキリとしたところで、仕事の内容について、どの作業がどのように環境に影響を与えるかを細かく分析していきました。

エコアクション21では、電気やガソリン、廃棄物などの使用量の把握と減量だけでしたが、ISO14001では職場環境や非常事態への対応など、もっと細かな分析や対応があります。

とりあえずはアドバイザーの方に言われた通りに分析をして書類も作りましたが、実際に運用するとなると「用語」が難しすぎて社内での勉強会がちょっと進みにくい状況です。

そこで、最終段階は独自の簡略化です。ISO9001の時も同じような流れでした。

例えば、これです。

「著しい環境側面」っていうのは他にわかりやすい日本語は無かったのかと思うのですが、原文をみると確かにそのような感じの文章です。

まあ、とりあえずここでの規格としては、「会社で何か事業を行なうと、それなりに環境への影響を生み出す」というのが「著しい環境側面」という感じに理解しても良さそうです。

そして、それが環境に対する「リスク」、すなわち「何かが起こるかもしれない」という状況を生み出すということで、環境に悪そうな影響を「有害」としています。

また、事業でゴミが出てしまうのはしょうがない事なのですが、その量を減らしたり、分別してリサイクルに出すのは「有益な行動」と言われるようです。

「著しい環境側面」や「リスク」と言われると難しいのですが、社内でみんなに呼びかけるときには「ゴミは分別しましょう」「ゴミを減らしましょう」「無駄な電気は減らしましょう」という事をやっていれば良いだけですね。

もちろん、化学物質を扱っていれば法律に従うわけですし、取り扱いの作業をするときの服装や異常事態への対応など、色々と考えておく必要があります。

でも、これって普通にやっている事ですよね。

これらをすべて文書化して、第三者が見てすぐにそれを把握できる状況にする仕組みがiSO14001で、しかも定期的に社内での全てを見直していることも証明する必要があります。

また、経営者が部下に任せきりという状況もNGになっています。

用意する書類はけっこう大変でしたが、なんとかまとまりました。

実際に運用してみると、会社で働く人達の環境への認識が高まりますし、個々の家庭内でも環境意識が浸透していくと感じます。

ISOの規格を作るのは大変だったと思います。素晴らしいと思います。

なんとか私の会社でも認証取得出来ればと思いますので、あとの数日間はさらに精査していきます。

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