【強み弱み】
ビジネスで「強み、弱み」ということが言われるようになったのはどれぐらい前かわかりませんが、分析手法として存在します。
ISO9001、ISO14001などの国際規格でも分析することは必須ですし、環境の日本の規格のエコアクション21でも取り入れられるようになりました。
マーケティングなどでも使われますし、個人の分析にも使われますね。
ポイントとして思うことは、
「基準はどこか?」
ということです。
ビジネスの場合には、「売上を上げる」「お客様に喜んでいただく」「利益を確保する」「商売を長く続けていく」などの観点から考えると思います。
この「基準」がない場合、もともとはすべてのものには「強み、弱み」というものはありません。
「良い、悪い」
もありません。
何かの基準を設定して、それを人間の脳で考えて分析したものです。
それなので、たとえば同じ会社を分析しても人によって「強み、弱み」が違ってきます。
また、ある人が「強み」と判断したものを他の人が「弱み」と感じることもあります。
これらは「絶対的なもの」ではないということですね。
それなので、
「判断する基準」
が必要で、「ある基準から判断した考察」であれば、だいたい同じような結論になると思います。もちろん、「ノウハウ」や「経験」という個人差によって導き出される結論は変わってきます。
「ある基準からみると強みで、基準を変えると弱みになる」
ということがありますね。
これを個人に当てはめてみましょう。
自分自身を否定しまう人の中には、「弱みばかりで強みが無い」という発言をする場合があります。
一般的な表現では、
「自分にはいいところがない」
「自分はダメな人間だ」
「自分は悪いとこだらけだ」
という感じです。
まあ、そう思ってしまうときもあると思います。
そして、それは「ある基準」で考えると確かにそうなのだろうと思います。
しかし、そう考えたあと、何か解決のために行動を起こしたり、気分転換をしたり、他の強みを探して自分を励ましたりできないときには少し工夫をしましょう。
基準を変えて、弱みを強みに変えることは出来ます。
例えば、
「すぐに決められないから自分はどうもダメだ」
と思っているとき、「すぐに決めなければいけない場面」は苦手だと思います。その自分をそのまま肯定できれば問題無いのですが、落ち込んでいてもしょうがないので、
「自分は慎重な、いい部分がある」
と、「すぐに」という時間軸を「ゆっくり」あるいは「期限なし」という基準にした場合、すぐに決めてしまう人は逆に「ゆっくり決められるのに、つい急いでしまう」と自分を責めているかもしれません。
「どうして、こんな自分なんだろう」
と考えるよりも
「どうして、この基準なんだろう」
と考えることで気分が晴れるときがあります。
そうしていくと、どんな場面においても自分を責める必要はまったく無いことに気づくと思います。