【賛成と反対】
相手に対してなにか言論や服装などに反対を表明したり反対意見を述べた場合には、相手は自分を否定をされたと感じることがあるでしょう。
通常は、相手の人間性を否定するわけではなく、個別の事例についてのみの反対なのですが、受け取り側は個人的な人間性を全否定されたと受け取ってしまうことがあります。
その場合、「自分が言ってしまったこと」についてはハッキリしているので対処の方法もあるのですが、少しやっかいな事例もあります。
それは、AさんとBさんがいて、もしもあなたが
「私はAさんの意見に賛成です。」
と言った場合、もしもBさんもあなたと同じ意見であれば問題無いのですが、Bさんが「あなたと違う意見」だったり、あるいは「あなたが賛成したAさんの意見には反対の立場」というときに、Bさんは「あなたに否定された」と感じることがあります。
また、このときの否定された感じの強さは、「Aさんに賛成している人がどれぐらいいるか」でも変わってきます。
Aさんに賛成している人が多い中で、もしあなたがAさんに賛同した場合、Bさんは孤立感も入るために否定された感じが更に強くなります。
Aさんに賛成している人が少ない時に、もしもあなたがAさんに賛同した場合、Bさんは同じ意見の仲間が多いためにあまり否定された感じは強くありません。
その他の要因として、あなたとBさんの親密度が高い場合、普段は仲が良い場合、あるいはBさんがあなたの普段の考え方を知っている場合には否定感は和らぐと思います。
もしあなたがAさんに賛同して、しかもAさんへの賛同者が多い場合を考えてみましょう。
Bさんは孤立感が高まり、面白くないかもしれません。
Bさんが思慮深い人の場合、この件についてこのように思うかもしれません。
「きっとAさんやAさんの賛同者は何か間違えているのだろう」
あるいは、
「自分の知らない情報をAさんは知っているので意見が違うのかもしれない」
そして、もしかすると次のような期待が出るかもしれません。
「ちゃんと説明すれば、きっとBさんは私に賛同してくれる」
「Aさんが知っていて自分の知らない情報を得ると、自分もAさんに賛同することがあるかもしれない」
また、Aさんの賛同者が少ない中で、あなたがAさんに賛同した時には、
「Aさんに騙されている」
「今回はどうしたのだろう」
という風にBさんは思うかもしれません。
これは、賛成者が多い方に賛成した場合には順当な感じで理解出来るのですが、賛成者が少ない方に賛成するというのは多少勇気も必要なので、「決意」のようなものも感じます。
賛成が多い方に自分も賛成するということが多いというのは経験としてあると思います。
もし、あなたがBさんに対して表立って反対したわけでもないのに、なにか少しよそよそしい感じを受けた場合、何かBさんと違う人に賛成したことがないかどうかも考えてみるとよいかもしれません。
これについては、誰かを肯定したり、会議で出た案に賛成したり、食べ物を褒めたり、犬をかわいいと言ったりなど、自分が気がつかないどこかで突然的に発生することがあります。
そしてそれは、あなたとBさんの日頃の関係だったり、Bさんが自分を否定的に感じていたりなどの程度にもよります。
これはけっこうやっかいな問題で、あとでわかるときとわからないときもあります。
誰かに「明確に反対する場合」には理解し易いのですが、賛成する場合にも反対していると受け止められる場合は理解できないときがあります。
対処法は、
「理由をつけておく」
ということが挙げられます。
「○○という理由でAに賛成する」
という理由を言うことで、Bさんがあなたと意見が違う時に説明をしにくるかもしれませんし、あなたに理解をしてくれるかもしれません。
もちろん、ケースバイケースですが、、Bさんを個人的に否定しているという感じは多少弱まります。Bさんだけでなく、それに関わる色々な人を否定しない意味でも、賛成意見に対して理由をつけておくことをオススメします。
また、誰かを否定するのではなく、個別の事例だけについての反対意見だとわかるように意識することも大事だと思います。
そしてなにより、AさんもBさんもどちらにも普段から丁寧に接しておくと、もし勘違いされたとしても挽回できると思います。
誰かを否定しない、自分のことも否定しない生き方を推奨しています。