「ISO」は、国際標準化機構による規格で、「9001」は品質マネジメントに関する規格の番号です。
ちなみに、FXで使われる米ドル=USD、ユーロ=UER、日本円=JPNという記号もISOの規格です。
そのISO9001の規格が2008年度版になり、2000版から久々に改定になりました。ちょうど私の会社は今年の2月に更新審査があり、タイミング良く2008年度版に合格することができました。
ISO9001は、改定を重ねるごとに「より現場に即した規格」になっているのと同時に、製造業だけでなくサービス業など全般に通用する規格になってきています。
ISO9001を導入するときにはコンサルタントにお願いするのが1番良いのですが、コンサルタントの方は当然ですが「ISO9001の合格」が最優先課題になり、「仕事の効率」や「コストダウン」はあまり考慮されない場合があります。
例えば、審査のときにわかりやすいようにと同じ書類を2~3通作るような例もあります。
ISO9001のポイントも、先日のブログ記事の「自分の取扱説明書」で書いたのと同じように、「自分の会社を分析すること」が大事です。
例えば、「何を、誰のために作っていて、間違えやすいポイントはどこか、そして何を目標にして行動しているのか」という自己分析が必要になります。
コストダウンでも「見える化」と言われますが、受注するときに必要なチェック項目、仕入先の安全性のチェック等々、会社を運営する上で必要なことを書類等で「見える化」していくことでISO9001の認定はスムーズになっていきます。
最初の「見える化」の作業が大変で、そのために敷居が高く感じるかもしれませんし、少人数の会社でわざわざ組織図を作るのも大変とか、品質目標を考えるのは大変とか思うかもしれませんが、やってみると会社にとって必要なことがわかります。
「ISO9001を導入して書類がたくさんあって困っている」という会社も以前はありましたが、最近はうまくやっているところも多いようです。
ISO9001の規格に合っていることを証明できるのであれば、どんな形式の書類を使っていても良いので、私の会社の書類はかなり簡略化されています。
それでも、どんな部品がどのような流れで作られているかのトレーサビリティは出来ていますし、不具合の再発も激減し、ISO9001導入のありがたさを実感しています。
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