会社をやっている人なら、「損益分岐点」についてはすでにご存知だと思います。
たまーーにですが、ちょっと間違えて話をしている経営者の方もいらっしゃるので、少し話をしておこうと思います。
「損益分岐点」は、文字の通りで、
「損(赤字)と益(黒字)」
の分岐点です。
例えば、100円で仕入れたものを90円で売ると損ですが110円で売れば10円儲かります。
つまり、この場合は100円が損益分岐点です。
単純ですよね。(^_^)
さて、企業の場合はちょっと複雑になります。
売り上げが1億円のときは従業員が10人必要だとして、売り上げが2億円になったときには、従業員は20人ということになればいいのですが、15人かもしれませんし、30人かもしれません。
また、事務所の家賃は固定ですが、電気代等の光熱費は従業員の人数によって変動します。
通常は、「損益分岐点」を考えるとき、「固定費」と「変動費」を分けます。
固定費には、家賃・銀行への返済・リース代・固定資産税などの税金類・定期検査代など、売り上げや会社の規模に連動しないようなものが含まれます。
変動費は、売り上げと連動するため、電気代・人件費・広告宣伝費・通信費・交際費・法人税などになりますが、かなりの項目は「変動費」になります。
つまり、「うちの損益分岐点は1億円だよ。」という会社の場合は、売り上げが1億円以下の場合にはどうやっても赤字で1億円を超えれば何をやっても黒字という計算になります。
ここまでは良さそうですね?
でも、よく考えると、その会社の規模が大きくなって売り上げが10億円になっても損益分岐点は1億円なのでしょうか?
売り上げが10億円ですと、従業員も増えるし宣伝広告費も増えるし、1億円ってことは無いですよね。
100億円企業になれば1億円なんて誤差の範囲になってしまいます。
つまり、「損益分岐点」については、
売り上げが1億円~1億5千万円までは損益分岐点は1億円、それを超えて3億円までの損益分岐点は2億円、というように売上げと連動して変化していきます。
売上げが明らかに変わっているのに「うちの損益分岐点は○○○万円」と言っている人をたまに見かけますが、やはり会社の支出等も変化がありますので、だいたいの売上げ金額と、そのときの損益分岐点を把握しておくのが良いと思います。
「損益分岐点は1億円」
といつも言っている人が2億円の売上げになっても、1億円の利益は出ないのが普通なので。
私の予想では、売上げをY=Xの一次関数のグラフにすると、支出はY2(Yの二乗)=X(y>0)という二次関数のグラフになる感じがします。
この場合、売上げがYで、支出がXです。そして、損益分岐点はYもXも1のときです。
売上げが極端に低い場合には苦労しますが、ある程度の売上げがあると利益を出すのが楽になるイメージです。
利益が出ているからといって余分な投資や無駄な経費を使ってしまって、かえって赤字になってしまわないように気をつけましょう。
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