「ダルマ」というと、「達磨(だるま)さん」を思い浮かべるかもしれませんが、今回はちょっと違う話です。古いインドの言葉なので、もしかすると日本に伝わってきたものひとつなのかもしれません。
さて、「ダルマ」というのは、「その人が生まれてきて、今生でなすべき義務」という表現をする人もいます。
震災のあと、「自分は何をすべきなのか?」で迷いが生じることもあると思います。そんなときには参考にしていただければと思います。
そんなわけで、今日も「超越瞑想と悟り」という本からの話です。
過去の紹介記事はこちら。
http://morimasaya.jp/2009/11/post-31.html
バガヴァッド・ギーターの1番最初の詩節に「ダルマ」という言葉が登場していて、マハリシの解説も「ダルマ」から始まります。とても重要な話です。
引用ここから-----------------------------------------------
「ダルマ」とは、自然界の無敵の力であり、存在するものを支えます。それは、進化を維持し、宇宙生命の基盤そのものを形づくります。ダルマは、進化に役立つものすべてを支持し、それに反するものすべてをくじきます。
ダルマとは、世俗的な繁栄と精神的な自由をともに促すものです。生命におけるダルマの役割を理解するためには、進化の仕組みについて考えなければなりません。
引用ここまで-----------------------------------------------
ということで、このあとは生命と進化についての解説がありますが、今日は省略して次にいきます。
引用ここから-----------------------------------------------
第三章 詩節 8
あなたに定められた義務をなせ。行動は実に無行動よりも優れている。行動がなければ、身体の維持さえもできなくなるだろう、
Do your allotted duty.Action is indeed superior to inaction. Even the survival of your body would not be possible without action.
「定められた義務」とは、それをするのがその人にとって当然であり、その人はそのために生まれてきたといえるような行動のことです。
(中略)
定められた義務には、その人の生存と進化を可能にするあらゆる行動が含まれます。そのような行動が正しいとされるのは、次のような理由からです。
すなわち、そのような行動は少しも緊張を伴わず、人生において重荷にならず、生命を支えると同時に進化へと導いてくれるからです。
また、不自然な行動は、行為者にもその周囲の雰囲気にも、必ず緊張を生み出すものである、ということもやはり理解しておくべき大切なことです。
引用ここまで-----------------------------------------------
少し難しいかもしれませんが、今は悲しい事件、辛いことも多くあると思います。それについて何かできることがあれば行った方が良いと思います。
しかし、それに関わることが自分のダルマでは無い場合には、自分や周囲に緊張が生まれるかもしれません。
人として誰かを助けるのは当然ですが、自分が今やるべきことを放棄するのはよくないということですね。
政治家の人は政策を、大工さんは建築を、芸術家は芸術を、それぞれが行っていくことも復興支援になっていくと思います。
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