26日、ドル円相場が14年ぶりに1ドル86円台になりました。
このまま行くと70円も突破するだろうという声も聞かれます。通常は、新聞などに相場の予想が書かれるようになると反転することが多いのですが、今回はどうでしょう?
相場を動かしているのは、8割が投資家と言われています。輸出入の実需は約2割なので、相場が動くのは投資家の判断によるところが大きくなります。
ちなみに、日本は輸出大国ということで、家電や自動車などの輸出が多いと思われていますが、実際は個人向けの商品の輸出は多くありません。企業向けの材料などが多いのが日本の実態です。
さて、では投資家が必ず見ているドル円チャートを見てみましょう。
一般的なローソク足のチャートです。ローソク足は日本人の発明です。毎日の動きを表すのは、日足(ひあし)チャートと呼ばれています。
黒い線は、私が引いてみました。色々な線を引くことで色々なものが見えてきます。背景の3色の線は移動平均線です。とりあえずチャートを見る基本です。
きのうは、ドバイショックでクロス円が急落し、ドル円も85円を割り込んだあと買い戻しが出て、さらに藤井財務相の介入示唆により値段を戻したという状況です。
チャートの形を見ると、明らかに下方向に進んでいく形です。すでに上値は88~89円あたりがレジスタンスラインという感じです。
次は、私の好きな一目均衡表です。
これを見てもかなり落ちていっています。
では、週ベースではどうでしょう?
これで見ると、前回の安値、87円と同じような位置にいます。と、いうことは、ここから反発もありそうですね。
そして月足です。
これで見ると下がっていくのが順当ですが、70円を切るかどうかは不明です。月足チャートで見ると70円を切るには、あと1年ぐらいかかりそうな感じです。
ということで、85円を切るようだともっと下が見えてきますし、ここから反発すれば回復も在り得るが90円を超えるのは難しいという感じです。90円を超えていけば、さらに上もありそうですがそのときは98円ぐらいが重そうです。
他にもボリンジャーバンドとかEMA、RCI、ストキャスとか色々なテクニカル分析がありますが、もっと短い時間のチャートなども見ていく必要もありますし、省略です。(^_^;)
輸入業者、輸出業者で考えることも対策も変わってくると思いますが、輸出業者なら輸入関連の仕事に関わるとか、為替の売りポジションを持つなどのリスクヘッジもいいと思います。
輸入業者も、仕入れのタイミングなどで悩むことも多いと思います。
いずれにせよ、自分にコントロールできないものを嘆いていてもしょうがないので、とくにかく対策を考えて動きましょう。